第3回 「お好み焼屋さん」「お椀・まな板屋さん」
毎月4・14・24日に開かれるお縁日には、昔懐かしい露店が地蔵通りに沿って軒を連ね、壮観を呈すると共に江戸情緒豊かな風情の中、10万人とも15万人ともいわれる善男善女で賑わいます。
お好み焼屋さん
お好み焼1枚150円!!!
この価格驚きですよね!TVなどのメディアに取り上げられたこともある人気のお好み焼屋さん。価格はもちろん、人気の秘訣はやっぱり味と、お客さまへのさりげない気づかい、そしてお店のおじさん達3人の絶妙なコンビネーション!
えっ!ホントに150円でいいの?
「25年やってるよ。最初は100円だったんだけどね。」
縁日の定番メニュー、「お好み焼」を焼き続けて25年。なんだかちょっと懐かしい雰囲気がただようこのお店は地蔵通り商店街のほぼ中央にあります。ひときわ目を引くのがその価格150円!お年寄りが食べやすいように比較的小さいサイズにしてあるのですが、それでもこの値段を貫く心意気はさすが。なんでも、始めた当初は100円だったとのこと。庶民の味方ですね!
もちろん味もしっかり!
「値段は安いけどさ、味も確かだよ。食べてみてよ。」
最初の会話であまりにも「値段」を強調していたので、ちょっとムッとされちゃったのか(ごめんなさい・・・)、「味もうまいよ、食べてみてよ」って言われちゃいました。
で、いただきました。この値段で儲けはほんとうにあるのかな?と買うほうが心配になってしまうほどの値段なのに、味も具も十分。上手かったですよぉ!!!
そのさりげない気づかいが永年愛される理由
「後ろにベンチがあるから、そこで食べれるよ。巻いてある紙は食べないでね。」
縁日フードって、買ったはいいけど、「さてどこで食べよかな・・・」と悩んでしまうことも多いはず。特にご年配の方が多く集まる地蔵通りではちょっと休めるスペースはとっても大事です。そんなツボをしっかりと抑えていることも露店激戦区、地蔵通りで永年愛され続けている秘訣でしょうね。
座ってるだけでも飽きません。おじさん達をみてればね
「お姉さん、美味いよぉ、買ってってよ!あっ、昔お姉さんだった人もねー!」
なんて、きみまろ風のジョークが露店周辺で飛び交います。ちょっと元気がないとき、後ろのベンチで座ってるだけでも元気になるかも。
店舗データ
場所:マルジ3号店付近
※店舗の場所は日によって若干変わりますのでご注意ください。
お椀・まな板屋さん
露店を出したのは一年前ですが、地元深川では20年続く材木屋さん。プラスチック製が増えてきたまな板やお椀が、ここなら心のこもった木製品をお手頃価格で手に入れることが出来ます。
毎日使うものだからいいものを
「片付けるのが大変でね。いつも引き上げるのは最後になっちゃうんだよ。」
最初に目に付くのが大小さまざまなお椀、形やデザインも本当にたくさんの種類があります。これだけたくさんの中から毎日のお椀を選んで使えたら楽しいでしょうね。それが紙にくるんだまま大事に並べられています。本業は材木屋さんなので、木製品に対する愛情もあるのでしょう、片付けるのはいつも最後になってしまうそうです。最近はまな板までプラスチック製のものが増えてきましたよね、なんだかちょっと味気ないような気がします。やっぱり毎日使うものだからいいものを使いたいですよね。プレゼント用にも喜ばれるそうですよ。
オーダーメイドも可能
「もともと材木屋だからね。料理屋さんにも使ってもらってるよ。」
大事に使えば20年くらいは平気な木製のまな板。せっかくだからキッチンのサイズに合わせてオーダーメイドしてみませんか?まな板って、食品を調理するものだから、見た目以上に手がかかっているらしいです。そういった目で商品を見るとお得さが分かると思いますよ。
介護用品も取り揃え!
「やっぱり自分で食べたいって人が多いからね。」
お椀、まな板だけでなく、スプーンやお箸などの木製品も取り揃えています。その中でも高齢化社会の現代に活躍しそうなのが介護用スプーン。取っ手の部分についた親指用のくぼみに設計者のやさしさがを感じました。乳幼児用もありますので、合わせてどうぞ!!!
お化粧をして!
「どんなに歳をとっても、出かけるときは恥ずかしがらずに、鏡をみて口紅だけは塗ってほしいわ。」
と、露店の奥さんがお椀の隅に置かれた二つの鏡台をみて仰いました。女性はどんなに歳をとっても女性なのですね、それが元気の源なのでしょう。
店舗データ
場所:近江の館付近
※店舗の場所は日によって若干変わりますのでご注意ください。
文と写真:
巣鴨歴一年半のフォトグラファー見習い 中後政則