第7回 「自家製七味 松宮」「吉祥木札社」

毎月4・14・24日に開かれるお縁日には、昔懐かしい露店が地蔵通りに沿って軒を連ね、壮観を呈すると共に江戸情緒豊かな風情の中、10万人とも15万人ともいわれる善男善女で賑わいます。

自家製七味 松宮

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高岩寺さんの前に露店をだして95年!創業大正2年の七味屋さん。縁日だけでなく、毎日お店を出しています。たかが調味料と侮るなかれ。看板娘のおばあちゃんが好みに合わせて辛さを調節してくれる七味は、料理の味を引き立てるだけではなく、滋養強壮・食欲増進など夏バテ気味のこの時期にはぴったり!!!いつもの料理に一味加えてみてはいかがでしょう。

いつもの変わらぬ味をいつもお届け

「よほどのことがないと休まないわよ!」

この言葉すごくないですか!?伺ったのは、ちょうど「残暑」と呼ぶには太陽に失礼なほど、最高気温が軒並み35度ぐらいの日だったにも関わらず、いつもの場所で営業していました。95年の歴史を誇るお店を切り盛りするのは4名の方。その中でも、いろいろ質問に答えてくれたおばあちゃんはまさに看板娘。使っている薬味の効能から巣鴨の歴史までなんでも教えてくれますよ。七味の辛さは、「激辛」から「小辛」までお好みで調節可能です。七種類の薬味を注文に応じて目の前で調合してくれます。

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七味はちゃんと「七」味!

「陳皮よ、ちんぴ!みかんの皮!」

七味ってよく使うけど、どんな薬味が入っているか全部分かりますか?恥ずかしながら僕は初めてしりました。個人的にびっくりしたのは、陳皮(ちんぴ)というみかんの皮が入っていたこと!以下商品に付属の説明書きより抜粋です。

≪七味の種類と効能≫
1. 黒胡麻:緩下剤、点鼻薬、滋養強壮剤
2. 唐辛子:健胃、食欲増進、血管を広げる作用、脂肪を燃焼する作用
3. 陳皮:健胃、鎮嘔、鎮咳、解毒、消化吸収
4. 山椒:健胃、食欲増進、ボケ防止(NTVテレビより)
5. 麻の実:緩下薬(便秘を解消)
6. のり:血管強化作用
7. けしの実:鎮咳、鎮静、止瀉薬

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《特徴》

当店ではNHK食卓の王様という番組で、ジュディーオングさんや国井さんと共演しました。みのもんたさんのおもいっきりテレビで唐辛子の成分について取材を受けた唐辛子屋です。

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店舗データ

松宮商店
〒166-0022 東京都杉並区和田3-20-2
Tel/Fax:03-3381-7604
※一袋でも郵送しています。

吉祥木札社

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吉祥木札社さんと聞いて、吉祥寺にあるお店の露店さんかと勝手に思っていたのですが、さにあらず。吉祥(きっしょう)とは梵語をあらわす文字のことだそうです。古からのよき伝統が残る街で、また新しい発見がありました。

人間用の迷子札???

「人間用の迷子札ってここにしかないと思うよ。」

一般的に迷子札と言うと、文字通りペットが迷子にならないように、連絡先を書いて首輪につけておくもの。でも、吉祥木札社さんで取り扱っている商品は人間用だそうです。その話を伺って、必要なのは子供や認知症のご老人だけでは?と思ったのですが、そこには半世紀以上の歴史と先代の思いが込められていました。

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吉祥木札社さんで取り扱っている迷子札には、持たれる方の干支に合わせて、ご本尊となる如来様、菩薩様が刻印されています。干支は本来方角をあらわすもので、名前、住所などを刻むことで、その方向の吉運を吸収するという意味が込められているそうです。なるほど!そこに迷子になる心配があまりない方々にも持っていただく価値があるのですね。

その歴史は古く、初代の臼井高次郎さんがとげぬき地蔵尊で約70年前に始めたそうです。残念ながら臼井さんは平成九年にご他界されてしまいましたが、その伝統と臼井さんの想いを受け継ぎ現代に伝えています。迷子札には名前、住所のほか、好きな言葉なども彫刻することができます。

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心が迷子にならないように夢 祈願 お好きな言葉をお守り本尊の裏に彫り込んだあなただけの迷子札をお作りになってみてはいかがでしょう。

迷子札のほか紙面の都合で残念ながらご紹介できなかった商品がたくさんあります。お参りの際には是非お立ち寄りください!!!

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店舗データ

≪露店≫
吉祥木札社
とげぬき地蔵尊 高岩寺 境内
※悪天候の際は休店

≪巣鴨営業所≫
ひみたま工房株式会社
〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3-18-12

下記ホームページから迷子札のご購入もできます。
http://www.maigo-fuda.com/

文と写真:
巣鴨歴一年半のフォトグラファー見習い 中後政則