第11回 「ビーズ屋さん」「着物古着 丸宮屋」
毎月4・14・24日に開かれるお縁日には、昔懐かしい露店が地蔵通りに沿って軒を連ね、壮観を呈すると共に江戸情緒豊かな風情の中、10万人とも15万人ともいわれる善男善女で賑わいます。
ビーズ屋さん
今回取材するビーズ屋さんを高岩寺前で発見。
何人ものお客様が商品のビーズアクセサリーを選んでいます。
タイミングを見計らって、「取材に来ましたが、お客様がたくさんいらっしゃるので大丈夫ですか」とお声をかけると、「大丈夫ですよ。」と店主の宮島久美子さんはおだやかな優しい笑顔で少し恥ずかしそうに応えてくれました。
「お店を始めて約8年くらいかしら・・・。忘れちゃったわ(笑)。」
宮島さんは巣鴨でのみお店を出しているそうです。
ビーズでできたイチゴや動物のストラップが沢山入った箱に、次から次へとお客さんがやってきて、好みのものを選んでいます。
そして、台の中央で一際輝いているのが、宮島さん、イチオシの「スワロフスキービーズの指輪」です。
なんと、これは全て宮島さんの手作り!
スワロフスキービーズとはオーストリアにある創業120年を超えるクリスタルカットメーカー「スワロフスキー社」のビーズの総称です。
スワロフスキーのビーズは他社の追随を許さないハイクオリティなカットと輝きが特徴だそうです。
「縁日にいつもお店をだしていますが、毎回来てくれるお客様がいるんですよ。」
「お友達に頼まれた」というお客様。
宮島さんのスワロフスキービーズ指輪を見て、お友達が買い物を頼んだのだそうです。
他にも宮島さん手作りのスワロフスキービーズを使ったネックレスや携帯ストラップもおすすめです。
お店にとって巣鴨はどんなところですか?と伺ってみました。
巣鴨のお客様はとてもやさしいですね。
毎年初詣の時期にもお店を出している宮島さん。
お客様の中には群馬など遠方より毎年初詣のときだけいらっしゃるお客様がいるそうです。「お客様も私も覚えているので、『お元気でしたか?』と一年に一度だけお会いできるのを楽しみにしています。」とのことでした。
小さなアクセサリーを巡って、お客様との交流があったり、お客様のお友達に繋がっていったり。
コミュニケーションの薄さ、難しさが話題になる今、巣鴨にはまだまだシンプルで暖かい「人とのつながり」がありますよ。
着物古着 丸宮屋
高岩寺に着物古着の露店を出している「すがみや」さんを取材!の指令を受けて境内をウロウロ。
困ったことになかなか見つかりません。
同業の方にお聞きすると「あっち!」。・・・それでも見つかりません。
もう一度他の同業の男性にお聞きすると親切に教えてくれました。
「あぁ、すがみやさんはここをまっすぐ行って、左の方にまだいると思うよ。けど、さっきテントが風で飛んじゃって、今日は店じまいするって言ってたよ。」
えーーーーっ!?
そういえば、着物の山に布がかかったところが・・・。
あそこは荷物置き場では・・・なかった(すみません)。
その場所に戻ると、この取材の主役・菅宮鯛二(すがみやたいじ)さんがいらっしゃいました。
なんと菅宮さんの露店用テントは風で浮き上がり、支柱がまがってしまったそうで、今日は販売できないとのこと。
「取材は後日の方がいいですか?」とお聞きすると「これじゃあ申し訳ないけど、これでもいいならいいよ。」と快く受けていただきました。
じゃあまずはお名前から・・・
お店の屋号は「丸宮屋」(○の中に宮だそうです。)
菅宮さんのお名前を掲載しても良いですか?と伺うと、「いいけど、鯛二だから、魚屋と間違われるんだよね」といきなりインパクトのあるコメントいただきました。
商品について伺いますが・・・
ウチは悪いものはおいていないよ。
それに、お客さんが欲しいといっても、それが似合わないようだったら、「それは似合わないよ」っていうんだよ。
それでも欲しいというなら売るけどね。
着物を買うときのコツは?
若い人たちは着物を知らないからね。
まず、親が子供に着物を着せるなら、一番初めは親が用意してやらなきゃだめだよ。
子供は初めはわかんないんだから、子供と一緒に買いに来て選ばせちゃダメなんだよ。